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スリランカ、インドを訪問して |
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1、スリランカ訪問 |
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2、インド訪問 |
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インドでは平林博駐印大使から「これからの日印関係」と題して説明を受け、日本とインドにかかわる大きなテーマとして5つの課題が示された。
まず第一に、戦略的な安全保障としての協力関係の維持である。
すなわち、日本とインドは協力して中国に対しての戦略的な取り組みを図っていかねばならないし、特に経済面 での進出に対して協力関係を保っていこうということである。 |
インド政府国防大臣
ジョージ・フェルナンデス閣下
表敬訪問
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野呂田団長は挨拶のなかでテニスの例をとりあげ、インドと日本が協力すれば世界一になることができる、と語った。
テニスの全米オープン混合ダブルスでインドのマヘッシュ・ブバシ選手と日本の杉山愛選手のコンビが世界一になったことを指してのことだ。
そのうえで世界一のハードウェアを持つ日本と、世界一のソフトウェアを有するインドが手を組めば、どちらも世界一のIT国家になれるとの挨拶だ。巧みな例えだなと感
心した次第である。
平林大使はシーレーン確保の問題もとり上げた。ホルムズ海峡は日本の原油確保にとっては生命線と言われている。この我が国にとって生命線であるホルムズ海峡を守れるのは、米海軍とインド海軍だけである。私たち日本人はそこまで理解し感謝をしながら日々の生活をおくっているかとなると、いささか自信がない。金を払っているから、あたりまえだとの意識で暮らしているのではないだろうか。国際情勢をもっと多くの国民が理解し関心を持たなくてはならないと思った。
第2の課題は、投資と貿易である。
インドから貿易相手国としての日本は6位、日本からみるとインドは26番目となり、貿易格差がみられる。平林大使は、28州からなるインドではあるが、それぞれ州によって大きく異なり、単にインドというひと括りのイメージで投資してはいけない、どの州のどの町が投資目的に最適かを良く判断して実行すべきだと指摘された。
第3番目の課題は民主主義という大きなテーマである。
インドは民主主義が発達しており国会の議論は活発である。私たちが訪問したその日も、グジャラート州で起きた列車襲撃事件で50数人が焼死した件をとりあげ、16時間も下院で議論が続いていた。そのため、バジパイ首相と私たちとの会談は残念ながら
実現できなかった。
第4番目としてインドの精神性の深さを大使はあげられた。 物質万能の世の中にあって、この価値観を乗り越えるには、深い精神的思策が必要である。インドはヒンズー教や仏教、イスラム教とそれぞれの人々が自分の信ずる宗教に従って生活している。日本も精神性の深さにおいてはインドにひけをとらないと思っているが、物質万能のマイナス面
を日本とインドの精神性の深さで克服せねばなら ない。
5番目はグローバルパートナーシップである。
これはこれからの国際社会を生きぬくためには、当然のことであり、世界平和の実現のためには相互に相手の国情をより深く理解し、認め合う精神が肝要だと思う。
3日間、インドの国民の生活ぶりをバスに乗って、まさに目の高さで見ることができた。日本大使館関係者が「何でもありがインドです」と語っていたことが印象深い。
ニューデリー到着後、ナラヤナン大統領を訪問した。大統領はカースト制度にも入れない最下層の出身である。外交官として日本に赴任したことがあり、現在スウェーデ
ン大使であるお嬢さんは日本生まれだそうだ。厳しい身分制度があるにもかかわらず、最下層出身の人が大統領になれるインドは、民主主義がきちんと根づいている証拠だと思った。 |
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タージマハル
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国会議事堂を訪問した。
議事堂は上院、下院、中央議事堂の3つの建物からなる。国会の開会は、上院、下院全議員が中央議事堂に集合し、大統領を招いて開会する。日本の国会にはない仕組みだ。
フェルナンデス国防大臣と会談をした。大臣は若い時分、労働運動の闘士として鉄道組合でインド鉄道ストライキを指導した。大臣はまた野呂田団長と個人的に親しく、その夜も国防大臣主催の歓迎会を開いていただいた。大臣の息子さんが今年の7月に日本人女性と京都で野呂田先生のお仲人で結婚式をあげるとのことで、野呂田先生は
そのために、インド人の服と靴をご用意された。 |
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ネルーがインドを統一した頃は貧しい人々には電気代を無料にするといった社会主義 政策をとってきた。しかしその結果、約10年前に経済危機が生じ、その反省から自由主義経済に移行し、現在に至っている。
街では牛がゆうゆうと、放し飼い。いのぶた、水牛、犬もすべて放し飼いで、街のゴ ミをあさっている。犬などやせこけていて、思わず日本の犬と比較し、わが国の飽食状態を痛感した。道路にはこれらの動物が入り込み、ラクダの荷車ものんびり走っている。 |
タージマハルで 同行の議員たちと
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